新築住宅施工例
[ 大田区南馬込 ]
南馬込桜並木通り近くの閑静な住宅街のワンルーム8戸・ファミリー3戸の低層建築物です。
当建築物には木造建築物の利点を最大限に利用し、弱点をとことん補強した建築物です。
構造は勿論のこと、マンショントラブルの原因の第一位である、近隣騒音問題。これには非常に配慮をしている建築物で、住人が快適に生活できる空間を実現しています。
地盤
地盤が非常に軟弱で地中7mまでは耐力が0でズブズブ沈んでしまうほど弱さ。それより深い部分からは、耐力が出てきて地中17mで岩盤が出てきました。重量建築物の場合、地中17mまでの岩盤まで杭を何本も打たなくては、建物を支えられません。そこで、今回建築物が非常に軽い木造行うことにより地中10mの層で支えることを可能としました。
また、建物の重さをいくら支えても、地震時に液状化現象が起きては、プールに棒を立てたようなものですぐに倒れてしまいます。そこで杭を111本打ちその締め固め効果により、地震時の液状化現象に耐えられるように配慮しています。これらの仕様を採用し、安全性・コスト面(数のわりに安価)で非常に有利になりました。
鉄筋のピッチ・太さをを確認
鉄筋組完了
構造
耐震性が高まるにしたがって、今まで地震の力を柳が風を揺れながらかわしていたのが耐震性を増すことにより、揺れずにその地震力を直接受け、それに耐えなくてはならなくなりました。
従来のように木を刻んで組み合わせていくと木の断面積が減りその部分が地震時の弱点になってしまいます。そこでその弱点克服の為、下記写真のような金物が木に組み込まれているWINWOOD工法を採用しました。又、金物利点である粘りがあり(木は、耐力の限界を超えると、急激に耐力が低下するが、金物は限界を超えてもグニャッと曲がりある程度耐力を保つ。)木の弱点のつなぎ目、粘りを、金物を組み合わせる事で強さを確実なものにします。(建築物の構造材で、重さあたりの強度は鉄筋コンクリートや鉄骨と比べ物にならないくらい強い。軽くて強いが木の特徴。)
隣の家との遮音
木造の弱点とされているのが遮音です。そのため、隣の住戸との境には壁ボード2重張りの上遮音シートを張り、さらに間には吸音材としての役割もある断熱材をいれて、3段階で音を遮断しています。又、音が屋根裏を回って隣の住戸に行かないように天井で遮音壁をやめずに屋根裏まで遮音壁を造っています。
吸音材+ボード二重張り+遮音シート
音が廻り込まないように屋根裏まで工事
上下階の遮音
マンショントラブルで最も多いのが上下階の騒音です。そのため、上の階には厚い合板の上に防音マットを敷きその上に床板を敷いています。又、下階の天上には、吸音材+上階の振動を吸収する防振吊木+遮音パネル+ボードとしています。
足音が下階に伝わりにくい防音マット
上階から伝わってきた音を遮断手法
その他の遮音
その他にトラブルの元の音は、排水の音や、階段の上り下りの音等があります。そのため、排水の音には、排水管自体に防音材が巻いてあるものを使用し、階段の振動は、階段自体を建物と別構造とすることで階段の振動が建物に伝わらないようしています。